くり「私が毛を刈られて、早くも、一ヶ月と少しが経った・・・」
くり「人からはよく褒められるし、悪い気はしない」
くり「とても涼しいし、毛づくろいにたくさんの時間をかける必要もなくなった・・・」
くり「だが私は、これでいいのだろうか。」
くり「あの毛は私に元からあったものだ。
あれは私の、チンチラゴールデンとしてのアイデンティティですらあった。」
くり「なのに私は、それを失って、心地良い気分ですらいる・・・」
くり「毛はまた伸びるだろう。しかし、
私は今、何を持って私を、私とすればいいのか、わからないのだ・・・」
くり「私は・・・どうしたらいいのだ・・・」
甘「自分が自分であることに、何かの理由付けがいるのかい?」
甘「自分がそこにいるだけじゃダメなのかい?」
くり「君は、強いのだな。」
くり「私は、私か」
ねころびスタッフ とおる